2016年04月20日

羊と鋼の森。


外村(主人公)は高校で調律師と出会い、そこから自分も調律師を目指し成長して行く物語。
前半は淡々とした内容で、なかなか進まず・・でも後半からはゾクゾクしながら読み進めた。

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地味です、地味すぎるぐらい地味な内容ですが後半は一気読み。

ただし、このゾクゾク感は誰もが感じることはないと思いますが。
仕事に対する外村の静かで前向きでちょっと変わった考え方が響きました。



まず彼の人生を変えたのが高校のピアノを調律しに来た調律師との出会い。

そして後に、調律師となったときに出会う顧客であるの双子の姉妹の存在。




外村は高校生の時の体育館の隅で調律するピアノの音を聞きながら感じた。

森の匂い、夜の、秋の・・・秋といっても九月、九月は上旬。
夜といってもまだ入り口の、湿度の低い晴れた日の夕方の午後六時頃
・・・・静かで、あたたかな、深さを含んだ音。
そいうい音がピアノから零れる。

この部分はもっと長いのですが、この、なんとも描写が素敵な文章に引き込まれ
淡々とした内容ながら離れられなくなりました。

双子の姉妹との話もとても感動的した。
ある事情から一時期、この姉妹はピアノを止めてしましますが、やがて再び、
ひく事を決意し、プロを目指します。
プロを目指すとの言葉に彼女らの母は
「ピアノで食べていける人なんてひと握りの人だけだよ」と言います。

これに対する彼女の答えが・・・鳥肌が立ちました。


他にも、いいな〜とったのが以下のふたつの文章。

音楽は人生を楽しむためのものだ。決して誰かと競うようなものではない。
競ったとしても、勝負はあらかじめ決まっている。
楽しんだものの勝ちだ。


努力していると思ってする努力は、元を取ろうとするから小さく収まってしまう。
自分の頭で考えられる範囲内で回収しようとするから、努力は努力のままなのだ。
それを努力と思わずにできるから、想像を超えて可能性が広がる。

まだまだ心に響く言葉がたくさんありました。

本って数年後に読み返したときに全然違う印象を受けるものです。
とくにこの本はそれを感じたので手元に置いて数年後に読んでみたいと思う一冊!

全体に爽やかで、読んだ後は、ほっとします。







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posted by koudou at 15:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍のご紹介
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